株式会社の資本金増資のメリット

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増資のメリット(株式会社)

増資を検討するにあたり、株式会社にとってのメリットをみてみましょう。

メリット

① 信用力アップ

ある会社がどのような会社なのかを知りたいとき、その会社のホームページなどでその会社のことを調べることがありますよね。
みなさんはそんな時にまず、そのホームページなどで、その会社の「会社の歴史」「株主構成」「近年の業績」「取引金融機関」「社員数」などを中心に調べるのではないかなと思います。そして何よりも一番に気になるのは「資本金」の額なのではないでしょうか?
やはり、資本金の額が大きい会社の方がより信用性が高い傾向が強いのは事実といえるのではないでしょうか。

② 財務が強化される

そして会社の規模や社会的信用度は、一般的に資本金の額から算定する自己資本比率等で測られます。
企業が調達した資本のうち、自己資本(出資者から集めた資金や、多く払い過ぎている税金など)には返済義務がありません。一方、銀行等からの借入金である他人資本(負債)には返済義務がありますね。
したがって自己資本比率が高い(総資本に占める自己資本の割合が多い)ほど、その企業は返済不要の資金を元手に事業を行っているということになり、経営が安定しているであろうと推測できます。
金融機関も、自己資本が強化されたという面から、その会社に融資をしやすくなります。
このようなメカニズムに基づいて考えても、自分の会社の信用を高め、そして事業をより大きく発展させるために、増資という手段は欠かせないものになりますね。

③ 受け取ったお金(出資金)を返さなくても良い

前述したように、増資による資金調達では、その出資金を出資者に返済する必要がありません。

④ 株主の意識が高まる

増資による出資をした株主は、その株式会社を所有することになります。
経営に対する意識が高まり、またモチベーションが上がるという効果も期待できます。
従業員に経営参画意識を高めてもらう方法として従業員持株会を結成し、その持株会に株式を所有してもらうという方式もあります。取引先持株会も同様です。

⑤ 株主構成の見直しが図れる

有力な企業からの資本参加があると、事業拡大やブランド力の強化といった企業の成長が期待できます。お互いに資本参加(資本提携)することで、企業間の関係をより強靭なものにすることも可能です。

しかし、良いことばかりではありません。
メリットとは相反する側面、デメリットを見てみましょう。

デメリット

① 株式の希薄化

株式会社が新株の発行をすることで発行済株式総数が増加し、それに伴い1株あたりの価値が低下してしまいます。大幅に株式が希薄化(価値が低下)してしまうと、株式市場で敬遠されることも否めません。

② 費用がかかる

増資をするとき、法務局への登記などが必要なのですが、登記申請をする時に必ず払うものとして登録免許税という税金の支払いがあります。
(登録免許税は、増資する額によって異なります)

③ 配当金の支払い

融資と違い返済はしなくても良いのですが、株主への配当金は支払わなければなりません。
会社の利益が上がると、出資をした株主に配当を受け取る権利が発生します。
会社は配当金によって、株主からの出資に対するお礼をするこということですね。

④ 税務上の問題

増資により資本金が増加すると、それに伴い課せられる税金も高くなることは十分に考えられます。

 

増資の際に出資をした株主にとってのメリットは、単位株を保有している株主は、株主総会において株主として会社経営参加が出来るということ、また、会社に利益が出たときに配当金を受け取る権利が発生することですね。
対して出資をした株主にとってのデメリットとして考えられるのは、増資の前より株式を所有いていた既存株主の持ち株比率が、増資により低下してしまうことです。
そして大きな利益が上がらないと、1株当たりの利益が減少するので、株主一人当たりの株式割当の利益が希薄化してしまいます。

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